AmazonFresh をご存知ですか?
まだまだ地域は限られていて、日本ではあまり知られていませんが、一言でいえば「アマゾンがネットスーパーを始めた」のです。
留まるところを知らない amazon は、まさに進撃の巨人ですね。この旧くて新しいサービスは、含蓄に富んでいます。
日本なら、Oisix、らでぃっしゅぼーや、パルシステムといった先行者にとって脅威でしょう。ただ、ここに挙げた EC 事業者にはアドバンテージがあります。「生産者のメッセージを伝える媒介者」としての役割です。楽天市場の出店者をはじめ、消費者に安心を提供している、しようとしてきた点で、単なる(電子化しただけの)ネットスーパーとは大きく違います。
これこそが、「新」だったと(過去形で)断言できます。
第四世代って何?
以下の図は、あるセミナーで弊社の天井が講演した際に用いた資料の一ページです。EC 事業者、あるいはベンダといった「提供する側」からの観点でまとまっています。
では、消費者・買物客の観点にはどう映るのでしょうか。視点が違うので微妙なズレはありますが、凡そ時期を一致して整理することができます。
足を運ばない「通信」は、第一世代
郵送・FAX と宅配を組み合わせた通販が、物理距離を超えて画期的でした。それでも、「近所のスーパー」同様、買物をするお店は固定でした。
比較のできる「インターネット」は、第二世代
ネット通販の特性は、折込チラシの商圏を超えて、価格などの比較を劇的に容易にしました。自転車でも行けないお店も含めて、多くの選択肢を手に入れたことが革命だったのです。
商品に加えた「付加価値」は、第三世代
単なる陳列・動線や、価格比較だけではない、安心・安全を合わせて手に入れることが、差別化のもたらした革新でした。リアル/ネットを問わず、それまでの小売業自体が生産者のことなど知らなかったわけですから、消費者が知る由はありませんでした。ネットは産地と消費地の距離を、「物流」だけでなく「情報」でも縮めたのです。
ネットスーパーに象徴される、コレマデとコレカラ
さて、これまでのネットスーパーはどうだったでしょう?
第三世代の役割を担っては来ず、第一世代のままではなかったでしょうか。
AmazonFresh も、今はまだ此処のように見えなくはありません。
三河屋のサブちゃん、君こそ第四世代
ところで、高齢化社会は介護だけではなく、買い物弱者の生活を支えるものでもあるべきです。でも、独り暮らしの高齢者は昔からいました。そんなお年寄りの食生活を支えたのは、「三河屋のサブちゃん」だったのです。そのサブちゃんでさえ、生産者は知りませんでした。サブちゃんが知っていたのは、消費者の「台所」だったのです。
第四世代は、「台所」を知ることに他なりません。消費者から観たら、「三河屋のサブちゃん」が登場します。
それを、裏の仕組みから観ると、CRM と呼んだり、パーソナライゼーションと呼んでいるに過ぎないのです。
Amazon may be ready.
Are you ready?