改めて眺めてみましょう、「SEO 対策」という言葉。

Penguinsズバリ、誤用です。

恐るべし、誤用の定着例。

そもそも、「SEO」とは、Search Engine Optimization の略であり、「検索エンジン最適化」と訳されます。これを簡潔に表現すると、検索エンジンの振る舞いを理解して、最適な検索エンジン対策を図ることですよね。

つまり、しいて言えば「SE 対策」であり、英語の世界は「SEO」の三文字以上でも以下でもありません。日本語を加えて理解を助ける狙いは分かります。それであれば、本来の正しい表現は「SEO 施策」でしょう。「内部施策」とか「外部施策」がありますもの。

視線を Google に移してみましょう。ブラックハット的な SEO によってユーザの利便性が損なわれることを看過せず、パンダ・アップデートやペンギン・アップデートがリリースされたことは記憶にあるでしょう。これらこそ「SEO 対策」ではありませんか。そう、「SEO」はサイト所有者が行う施策であり、「SEO 対策」とは Google の仕事なのです。これすら正しく理解していない SEO 業者を、あなたは信用できますか?

Pandaところが、日本に限っては「SEO 対策」という誤用が定着してまかり通っています。検索してみてください。「SEO施策」が乏しいのに対して、「SEO対策」の情報量は圧倒的です。

つまり、皮肉なことに、誤用の方が SEO 効果が高いということです。AdWords で入札単価を比較してみても、「SEO 施策」は激安です。

ユーザの利便性(役に立つ正しい情報の提供)を追求する Google としては、最大級のエラーであり、ジレンマかもしれません。

それでも、現実は現実として受け止めましょう。一方で、商売にはニッチやロングテールもあれば、「こだわり」もあります。大多数が「正解」とは限らず、「こだわり」が存在感をより明確にしてくれる場合があります。インフォマークスは IT 企業ですから「SEO 施策」に拘ってみましたが、みなさんのビジネスにも「とんがり」があっていいかもしれません。

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